お菓子作りをしていると、こんなことがよくありますよね。
「レシピの材料が1つだけ家にない…」
「せっかく焼いたのに膨らまなかった…」
私もお菓子作りは大好きですが、今でも失敗はしょっちゅうです。それでも、代わりの材料で作ってみたり、失敗したお菓子を別のおやつにアレンジしたりしているうちに、レパートリーがどんどん増えていきました。
この記事では、お菓子作りで初心者さんがつまずきやすい疑問を、我が家での経験をもとにまとめました。
- 材料がないときの代用
- もっと手軽に・ヘルシーに・お得に作るコツ
- 失敗したときのリカバリー方法
「お菓子作りってハードルが高そう」と感じている方が、気軽に楽しめるきっかけになれば嬉しいです。

目次
まずはここだけ!初心者がつまずきやすい3つの基本
代用やアレンジの話の前に、これだけ押さえておけば失敗がぐっと減る、という基本を3つご紹介します。
計量はきっちりが成功の近道
普段の料理は目分量でも美味しく作れますが、お菓子作りは少し事情が違います。粉・卵・砂糖・油の割合や、ベーキングパウダーの量で、膨らみ方や食感が大きく変わるからです。
材料は1g単位で量れるデジタルスケールで、きっちり計量するのがおすすめです。私も料理はかなり目分量派ですが、お菓子のときだけはきっちり量るようにしています。
バター・卵は常温に戻しておく
レシピに「常温に戻す」と書いてあるときは、省略しないほうが安心です。冷たいバターは他の材料と混ざりにくく、冷たい卵を加えると生地が分離する原因になります。
- バター:指で押すとスッと跡がつくくらいが目安です。
- 卵:冷蔵庫から出して30分〜1時間ほど置いておきます。
急いでいるときは、バターを電子レンジで10秒ずつ様子を見ながら温めると早いです。溶かしすぎないように気をつけてください。
オーブンの予熱は必須
オーブンの予熱は、必ずしてから焼きましょう。庫内の温度が上がる前に生地を入れてしまうと、水分だけが蒸発して固くなったり、膨らまなかったりする原因になります。
材料がない時に!よくある代用Q&A

薄力粉の代わりに米粉は使える?
多くのお菓子で代用できます。我が家ではここ数年、薄力粉より米粉を使うことの方が多いくらいです。
【使うのは「製菓用米粉」】
米粉には色々な種類があります。お菓子作りには「製菓用」と書かれた米粉を選びましょう。団子などに使う上新粉は粒が粗く、お菓子にするとザラつきが出てしまいます。また、メーカーによって水分の吸い方が違うので、同じ分量でも生地の固さが少し変わることがあります。
【米粉のメリット】
・ダマになりにくく、扱いやすい
・しっとり・もっちりした食感になり、翌日もパサつきにくい
・グルテンフリーで作れる
【デメリット】
・グルテンがないため膨らみにくい
・生地がまとまりにくい
・薄力粉に比べると価格はやや高め
小麦アレルギーの方に向けて作る場合は、パッケージの「グルテンフリー」表示や製造工程の注意書きも確認してください。
【米粉の代用に向いているお菓子・注意が必要なお菓子】
| お菓子 | ポイント | 詳しくはこちら |
|---|---|---|
| パウンドケーキ・マフィン | ベーキングパウダーを忘れずに | バター不使用レモンパウンドケーキ |
| シフォンケーキ | メレンゲをしっかり泡立てて泡を消さないことが大切 | アールグレイシフォンケーキ |
| タルト生地 | まとまりにくいので卵黄を増やす | ナッツとドライイチジクのタルト |
| カスタードクリーム | ダマになりにくく初心者さんに特におすすめ | フルーツタルト |
| チーズケーキ | なめらかな口当たりに | バスクチーズケーキ |
| 生地にりんごなどを混ぜるケーキ | 米粉ならではのモチッとした層ができる | ガトーインビジブル |
バターの代わりにサラダ油・米油は使える?
溶かしバターを使う「混ぜて焼くだけ」タイプのお菓子なら代用できます。
【メリット】
・バターより低コスト
・しっとり感が長持ちする
・常温に戻す手間がなく、すぐに使える
・あっさりした口当たりになる
【デメリット】
・バター特有のコクや香りは出にくい
・焼き色が薄めになることがある
【置き換えるときのポイント】
・分量はバターの8割程度が目安です(バター100g→油80g)。バターには約2割の水分が含まれているためです。
・油は、クセが少ない米油がおすすめです。サラダ油でも作れます。オリーブオイルは香りが強いので、お菓子によって向き不向きがあります。
・バターと砂糖を白っぽくなるまで練り混ぜるレシピ(本格的なパウンドケーキや型抜きクッキーなど)や、冷たいバターを使うタルト・パイ生地には向きません。
バターの風味も残したいときは、半量だけ油に置き換えるのもおすすめです。
バターの代わりにマーガリンは使える?
代用できます。分量は同量でOKです。
【メリット】
・バターより価格が安い
・冷蔵庫から出した直後でも柔らかく、扱いやすい
【デメリット】
・バターに比べると風味やコクは劣る
・溶けやすく、クッキーなどは生地がダレやすい
クッキー生地にマーガリンを使うときは、生地をしっかり冷蔵庫で冷やしてから成形・カットすると扱いやすくなります。
【「マーガリン」と「ファットスプレッド」は別物です】
パッケージの「種類別」の欄を見てみてください。
・マーガリン:油脂分80%以上
・ファットスプレッド:油脂分80%未満で、そのぶん水分が多い
ファットスプレッドはお菓子作りには不向きなので、代用するなら「マーガリン」と書かれたものを選びましょう。
【トランス脂肪酸は大丈夫?】
以前はマーガリンに含まれるトランス脂肪酸が心配されていました。現在は国内の主要メーカーが低減を進めていて、家庭用のマーガリンに含まれる量は以前より大幅に少なくなっています。気になる方は、メーカーの公式サイトで含有量を公開していることが多いので確認してみてください。
無塩バターがない時、有塩バターでもいい?
一般的には、風味に影響が出るので無塩バターが良いとされています。ただ正直に言うと、私はいつも有塩バターでお菓子を作っています。パンに塗るのは有塩バターが好きなので、両方を常備するのが大変だからです。それでも、それほど影響は感じていません。
【有塩バターを使うときのポイント】
・有塩バターには、100gあたり約1.5〜2g程度の塩分が含まれています(日本食品標準成分表では約1.9gで、銘柄によって異なります)。
・パン生地や、レシピの材料に塩が含まれている場合は、そのぶん塩を少なめにすると味のバランスが取れます。
・バターの風味が主役のお菓子(バタークッキーやサブレなど)は、塩味を感じやすいかもしれません。最初は少量で試してみてください。
グラニュー糖の代わりに上白糖・きび砂糖は使える?
どちらも同量で代用できます。それぞれの特徴を知っておくと、仕上がりの違いも楽しめますよ。
| 砂糖の種類 | 特徴 | 向いているお菓子 |
|---|---|---|
| グラニュー糖 | すっきりした甘さ。サラサラで溶けやすい | メレンゲ、焼き菓子全般、白さを活かしたいお菓子 |
| 上白糖 | しっとり仕上がる。焼き色が濃くつきやすく、甘みをやや強く感じる | しっとりさせたいケーキ類 |
| きび砂糖 | コクがあり、まろやかな甘さ。生地がほんのり茶色くなる | キャロットケーキ、チョコ・スパイス・りんご系 |
メレンゲは、グラニュー糖を使うと一番泡が安定します。
ちなみに、バスクチーズケーキの断面をクリームブリュレ風に炙ったときは、グラニュー糖がなかったので上白糖で代用しました。問題なくパリッと仕上がりましたよ。
その他の代用
・牛乳 → 豆乳:ほぼ同量で代用できます。
・生クリーム(生地に入れる場合)→ 水切りヨーグルト:コクは控えめになりますが、さっぱりヘルシーに仕上がります。
・マスカルポーネ → クリームチーズ
・水切りヨーグルト:酸味が強くなり、食感も変わります。生クリームを少し増やすと、なめらかになりやすいです。
・ホットケーキミックス → 米粉+ベーキングパウダー:米粉150gにベーキングパウダー小さじ1が目安です。ホットケーキミックスには砂糖が含まれているので、甘さを保ちたいときは砂糖を5gほど足してください。
・バニラエッセンス → バニラオイル:エッセンスは加熱で香りが飛びやすいので、焼き菓子にはオイルの方が向いています。
・タルトストーン → お米
・ナパージュ → 色の薄いジャム
代用早見表
| ない材料 | 代わりに使えるもの | 目安・注意点 |
|---|---|---|
| 薄力粉 | 製菓用米粉 | 同量。膨らみにくいのでBP・メレンゲが大切 |
| バター | 米油・サラダ油 | バターの8割量。練り混ぜるレシピには不向き |
| バター | マーガリン | 同量。ファットスプレッドは不向き |
| 無塩バター | 有塩バター | 同量。レシピの塩を減らす |
| グラニュー糖 | 上白糖・きび砂糖 | 同量。色や食感が少し変わる |
| 牛乳 | 豆乳 | ほぼ同量 |
| マスカルポーネ | クリームチーズ・水切りヨーグルト | 酸味が強くなる。生クリームを少し増やすとなめらか |
| ホットケーキミックス | 米粉+BP | 米粉150gにBP小さじ1。甘さを保つなら砂糖5gほど追加 |
もっと手軽に!時短のコツ
「混ぜて焼くだけ」レシピを選ぶ
・溶かしバターや油を使うレシピは、常温に戻す手間がありません。
・ボウル1つで完成するものも多いです。
・ホットケーキミックスを使えば、粉をふるう手間も省けます。
カスタードクリームは電子レンジで
鍋につきっきりで混ぜなくても、レンジで加熱と混ぜるを繰り返すだけで作れます。レンジでカスタードクリームを作った記事はこちら↓
生地は多めに作って冷凍ストック
タルト生地は冷凍保存しておけます。思い立ったときにすぐ作れるので便利です。
ジッパーバッグや「こねない」レシピを活用
手や台所を汚さずにパン作りができます。
ハンドブレンダーを活用
すりおろし・みじん切り・泡立てが1台でできて、洗い物も減ります。
体に優しく・ヘルシーにするコツ
米粉・米油を使う
・バターを使わない分、あっさりした口当たりになります。
・米粉ならグルテンフリーで作れます。
砂糖は減らしすぎに注意
焼き菓子の砂糖は甘みだけでなく、焼き色・しっとり感・日持ちにも関わっています。減らすなら、レシピの2〜3割程度までが目安です。
野菜や果物の甘みを活かす
人参やりんごなどをたっぷり使うと、自然な甘みと食べごたえが出ます。
ヨーグルトや豆乳を取り入れる
生クリームや牛乳の一部を置き換えると、軽い仕上がりになります。
もっとお得に・コストを抑えるコツ
バターを米油に置き換える
バターが高いときは特に効果的です。
よく使う材料は大容量で買って冷凍保存
アーモンドプードルなどは少量だと割高になりがちです。我が家では大容量を買って冷凍しながら使っています。
高い材料は特売やセールを狙う・代用する
お金をかけるところはメリハリをつける
節約派の私ですが、乳製品なるべくは動物性の脂肪分の高いものを使うようにしています。安くはないですが、それでもケーキ屋さんで買うより断然お得です。
余った・失敗した…そんな時のリカバリー&アレンジ
卵白が余ったら雲パンに
タルト生地やカスタードクリームなど、卵黄だけを使うレシピでは卵白が余ってしまいますよね。そんなときは、ふわふわの「雲パン」がおすすめです。材料3つで簡単に作れますが、フレーバーを足すとよりおいしく食べられます。


【材料】
・卵白 2個分
・砂糖 大さじ2
・コーンスターチ(または片栗粉) 小さじ2
・お好みのフレーバーパウダー(なくても作れます)



【作り方】
① オーブンを170℃に予熱しておきます。
② 清潔なボウルに卵白を入れて泡立て器で泡立て、砂糖を加えながらさらに泡立てます。
③ コーンスターチ、あればフレーバーパウダーを加え、ツノがしっかり立つまで混ぜます。
④ クッキングシートの上にドーム型にこんもりとのせます。
⑤ 予熱したオーブンで30分焼いたら完成です。
ボウルに水分や油分が残っていると、泡立ちにくくなります。また、オーブンによって焼き色の付き方が変わるので、焼き色を見ながら時間を調整してください。
雲パンは、パンというよりメレンゲ菓子に近い、ふわしゅわ食感のおやつです。時間が経つとしぼんでくるので、焼きたてを楽しんでくださいね。
すぐに使わない卵白は冷凍保存もできます。余った卵白の活用法は、こちらの記事でもご紹介しています。
スポンジケーキがうまく膨らまなかったら
スポンジケーキについての記事をまだ書けていませんが、デコレーション用に焼いたスポンジケーキが膨らまなかった経験が過去に何度となくあります。温度管理・泡立て・混ぜ方に注意が必要なスポンジケーキはいまだに私にとって他のケーキよりもハードルが高いものですが、万が一失敗してしまってもアレンジすれば立派なデザートに変身しますのでぜひ参考にしてみてください。
【トライフル】
・スポンジケーキを3cm角くらいにカットします。
・広口のグラスなどに、ケーキ・クリーム・フルーツの順に重ねて盛り付けます。

【ロリポップケーキ】
・スポンジケーキを小さくちぎり、ココアや溶かしバターを混ぜて小さく丸めます。
・スティックを刺してチョコでコーティングすれば可愛いおやつになります。

【ラスク】
・スポンジケーキを1cmの厚さにスライスし、150℃に予熱したオーブンで15〜20分焼きます。
・網の上などでしっかり冷ますと、サクサクのラスクになります。
・焼く前に溶かしバターを塗るのもおすすめです。

ちなみに、スポンジが膨らまない原因のほとんどはこちらです。近々記事にも詳しく書きたいですが、再チャレンジする時は下記の点も参考にしてみてください
・卵の泡立てが足りなかった、温度が低かった
・混ぜすぎた
・オーブンの予熱が足りなかった、途中で開けてしまった
パサついた・生焼けだった・固くなった時は
【パサついた】
泡立てた生クリームやアイスを添えると、しっとり美味しく食べられます。私もチョコパウンドケーキがパサついたとき、生クリームに救われました。

【生焼けだった】
表面が焦げないようにアルミホイルをかぶせて、追加で焼きます。様子を見ながら5分ずつ焼き足すと安心です。
バスクチーズケーキは、焼きたてがふるふると揺れているのが正常な状態です。一定時間焼けば冷やすとなめらかに固まるので、焼きすぎにも注意してください。
【クッキーが固くなった・割れた】
砕いて溶かしバターと混ぜれば、チーズケーキの土台に使えます。アイスやヨーグルトのトッピングにもおすすめです。
【型から外すときに少し崩れた】
クリームや粉砂糖、ハーブで飾り付ければ、意外とカバーできますよ。

最初にそろえたい最低限の道具
道具はこだわり始めるとキリがありませんが、最初はこれだけあれば色々なお菓子が作れます。
- デジタルスケール:最低でも1g単位で量れるもの
- ボウル
- 泡立て器
- ゴムベラ
- ハンドミキサー:メレンゲや生クリームの泡立てが格段に楽になります。
- パウンド型:我が家ではパウンドケーキ・キャロットケーキ・ガトーインビジブルと大活躍しています。最初の1つにおすすめです。
- ケーキクーラー(網)
- クッキングシート
【慣れてきたらあると便利なもの】
- 丸型(底とれ)
- タルト型
- オーブン温度計:オーブンのクセがわかります。
- ハンドブレンダー:一台あると本当に便利です。効率が良く作業が出来てお菓子作りのハードルがグンと下がります。
改めて伝えたい、お菓子作りのいいところ

買うより作るほうがコスパがいい
市販のおやつが家になくても、小麦粉・牛乳・卵・砂糖・油(またはバター)があれば、クッキー・タルト・ケーキが作れます。小麦粉(または米粉)・牛乳・卵・砂糖があれば、カスタードクリームも作れます。
さらに買い足すと、作れるものが広がります。
・イースト → パンが焼ける
・生クリーム → デコレーションができる
・バニラエッセンス → さらに風味が良くなる
一人暮らしでも、ご家族がいる家庭でも、低予算で色々なお菓子が楽しめます。
材料を調整できるから体に優しい
市販のおやつには添加物が含まれていることも多く、無添加のものは価格が高めです。手作りなら添加物を最小限にでき、砂糖や油の量も自分で調整できます。家族が毎日食べるものだからこそ、安心できるのは嬉しいポイントです。
作る時間そのものが楽しい
作ることが趣味の私にとっては、お菓子を食べるためにかける手間や時間も、すべて楽しみの一つです。忙しい日が続くと、なかなか時間が取れないこともあります。道具をこだわってそろえると、実は既製品を買うよりもお金もかかっているかもしれません(笑)。それでも、失敗しても試行錯誤を重ねてレパートリーが増えていくのが、日々の楽しみになっています。
まとめ
お菓子作りの疑問とコツをまとめてご紹介しました。いかがでしたか?
ポイントをまとめるとこの3つです。
- 「計量」「常温に戻す」「予熱」の3つの基本を押さえるだけで、失敗はぐっと減る
- 材料がなくても、米粉・米油・有塩バター・上白糖などで代用できることが多い
- 失敗しても、トライフルやラスクなどにアレンジすれば美味しく食べられる
お菓子作りは、レシピ通りに作れなくても、失敗しても大丈夫です。「家にあるもので作ってみよう」くらいの気軽な気持ちで、ぜひ楽しんでみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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